スキップしてメイン コンテンツに移動

2015年から始める銀塩一眼レフとフィルムの選び方

 こんばんは、最近はすっかり銀塩一眼レフにはまってしまっているので、今日はそんな感じのエントリーです。



そもそもなぜフィルム?

 自分はデジタルカメラから写真の道に入ったのですが、前々から漠然と「フィルムもやってみたいなー」と思っていました。

 その理由はやはり”アナログで写真を記録したい!”という気持ちが大きかったからです。 特に自分は気に入らない写真をその場ですぐに消してしまうことが多いので、容易に消せないフィルム写真にはデジタルにない魅力を感じていました(まぁ鑑賞の際にはPCに取り込むので結局デジタルデータになってしまうのですが……)。

 また、銀塩一眼レフのクラシカルなフォルムにもかなり惹かれていました。最近はミラーレス一眼レフでもそういったデザインが流行っているらしいのですが、まだまだ高価で貧乏人には手が出せません。



とにかくカメラを1台買ってみる

 そんなこんなでフィルムのことを考えているうちに「あ、これは恋だ!」と思うようになってしまったので、思い切って銀塩一眼レフカメラを買うことにしました。

 銀塩一眼レフはもう大半が製造を中止しているので、購入するのは基本的に中古になります。
 ニコンのFM10などはまだ新品が販売されていますが、先日値上げされてお得感もなくなりましたし、そもそもフィルム写真はランニングコストが高いので、カメラはできるだけ安く入手したいところです。



 デジタルカメラの場合はセンサーの性能によって画質が違うのですが、フィルムの場合はレンズとフィルムの種類で画質が決まります。

 なので、自分は最初の1台を選ぶにあたってマウントを重視しました。……というのも、銀塩一眼レフの中古相場は、ニコン機や名機と呼ばれるカメラは高い。プラスチック製の機種は安い、などの違いはあるものの基本的には大差ないのに比べて、オールドレンズの中古相場がマウントによって結構違うためです。
 たとえばニコンのレンズは不変のFマウントを採用しているがために軒並み高めですし、同じく歴史の長いペンタックスKマウントのレンズなども高価です。

 そこで自分が目をつけたのはM42マウントでした。
 M42マウントは1948年に登場したねじ込み式レンズマウントの規格で、最初で最後の世界基準になったレンズマウントです。
 ねじ込み式マウントはその単純な構造ゆえにAEやAFの実装が困難で衰退していったのですが、どうせ今からフィルム写真を始めるならフルマニュアルの方が楽しいですし、M42マウントのレンズは(もちろんピンキリですが)安値で取引されているレンズも多く、選択の幅も広いので自分は迷わずM42マウントのカメラに決めました。ちなみに一時は世界基準のマウントだったのでロシアンレンズも使えたりします。

 マウントを決めたら次は機種選定です。……といっても先ほど書いたように銀塩一眼レフはデジタルカメラと違ってレンズとフィルムの種類で画質が決まるので、あとは適当にデザインや値段、状態などで選んでもいいと思います。
 ちなみに自分はペンタックス(旭光学工業)の「PENTAX SP」にしました。PENTAX SPは一応露出計を備えたマニュアル機なのですが、現在では水銀電池が入手困難なため、完全な機械式カメラとして運用しています。
 自分はヤフオク!でプリズムの腐食がない個体を送料込み2,500円ほどで購入しましたが、心配な方はカメラのキタムラのネット中古サービスや実店舗で購入されるのがいいと思います。

 せっかくなので、最初のレンズもカメラとセットで購入してしまいましょう。自分は純正標準レンズの「PENTAX Super-Takumar 55mm 1:1.8」を買いました。
 最初の1本が24mmとか135mmとかいうのも不便ですし、最初は35mm~55mm程度の画角がいいと思います。

カメラの次はフィルムを選ぶ

 いよいよ悩ましいフィルム選びです。

 フィルムはカメラ本体と違って現行の製品がいろいろと販売されていますが、その中でも入手性に優れているのは、やはりフジフイルムの製品ではないでしょうか。価格重視のフジカラー100から超高感度のNATURA1600まで、一通りのカラーネガフィルムが揃っています(リバーサルフィルムはまたの機会ということで……)。

 ちなみに自分が最初の1本に選んだのは「SUPERIA PREMIUM400」でした。感度と粒状性(デジタルカメラの高感度ノイズに相当)のバランスに優れていて入手性の高い常用フィルムということで、値段は少し高いですがおすすめです。
 現行のフィルム製品はフジフィルム以外にもコダックなどが有名ですし、色々なフィルムの作例を見てみるのも楽しいので、最初の1本は大いに迷ってみるのもアリかと思います。



 最後に「PENTAX Super-Takumar 55mm 1:1.8」と「SUPERIA PREMIUM400」で撮影した写真を作例として置いておきますので、ぜひフィルム選びの参考にしてください。写真はすべてCOOLSCAN V EDでデジタル化(.NEF出力)、PhotoshopのCameraRaw機能でホワイトバランスとシャドウ、自然な彩度を調整しています。残念ながら撮影情報は記録していなかったので、被写界深度などからおおよそのアタリをつけていただければ幸いです。
 改めて写真を見てみたら少し彩度を強調しすぎた感じがします。自分もまだまだ修行が足りないですね。

自宅の庭にて

岩手県一関市にて
同じく岩手県一関市にて
岩手県遠野市にて

コメント

  1. はじめまして。一番上の写真の、左下のあたりの、溶けるようなボケ方がとても、きれいです。

    返信削除
    返信
    1. ありがとうございます!
      やはりフルサイズで55mmはかなりボカせるので楽しいです。

      削除

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

OneDriveで同期したいフォルダを選択する裏技

こんばんは、今日はOneDriveで同期したいフォルダを選択する裏技について書きます。 Windows10ではOneDriveがOSレベルで統合されていて、無料で15GBのオンラインストレージが利用できます。 従ってこれを活用しない手はないわけですが、残念なことにOneDriveは同期するオフラインフォルダを複数選択することができません。 そこで、複数のフォルダを自動で同期するために「robocopyコマンドを使ってOneDriveフォルダに同期したいフォルダをミラーリングしよう」というのがこの裏技です。 ミラーリング例~robocopyコマンドのバッチ化   今回は例として D:\Data\Music の FLAC フォルダだけを OneDrive\Private\Music\FLAC にミラーリングしたいと思います。 では、まず最初にrobocopyコマンドを用意します。 今回は「 robocopy "D:\Data\Music\FLAC" "C:\Users\ユーザー名\OneDrive\Private\Music\FLAC" /E /R:0 /XJD /XJF 」というコマンドを使用しますが、ミラーリング元とOneDriveフォルダのパスはそれぞれの環境に合わせて書き換えてください。 robocopyコマンドの解説は amaoto-logさんの記事 がわかりやすいので、ぜひ参考にしてください。 コマンドプロンプトからrobocopyコマンドを実行して、ファイルが正常に同期されたら成功です。 同期に使用したコマンドをテキストエディタから.bat形式で保存して、バッチファイルを作成してください。 ミラーリング例~バッチのスケジューリング バッチファイルを作成したら、次はファイルのミラーリングをスケジュールします。 まずはタスクスケジューラーを開いてください。Windows10なら「WebとWindowsを検索」ボックスにタスクスケジューラーと打ち込めば出てきます。 タスクスケジューラーが起動したら、タスクスケジュールライブラリを右クリックし、タスクの作成をクリックします。 今回は「起動時にミラーリングを実行し、以後1時間おきにミラーリングを実行する」...

HP Pavilion dv7(2010年冬モデル)の分解②

こんばんは、今日は先日に引き続きPavilion dv7の分解(モニタ取り外し)について書きたいと思います。 先日のエントリー ではキーボードの取り外しまでを解説したので、今回はパームレストの取り外しからです。 まず、パームレストを取り外す前に光学ドライブを抜き出します。光学ドライブが途中で引っかかって抜き出せない場合は、マザーボード側のネジが外れているか再確認してください。 光学ドライブが抜き出せたら、隠れていたネジを外します。 次はいよいよパームレストの取り外しです。 隙間にピックを差し込んで、グイグイやっちゃってください。  途中でパームレスト側からケーブルが3本落ちているので、それぞれ キーボードのコネクタ と同じように外してください。 パームレストが外れるとこんな感じになります。 ここまで分解すれば各種メンテナンスには不都合ないと思います。 マザーボード左上のシールを剥がしてコネクタを抜くと、ディスプレイが取り外せます。 今回の場合はヒンジが破損していたので必要ありませんでしたが、 ディスプレイを取り外す際にはヒンジ部のネジも外してください。 ちなみにディスプレイからは2本のケーブルが伸びています。 向かって左側から出ているのは映像伝達ケーブルなのですが、もう片方はWi-Fiのアンテナケーブルだと思います。 写真のようにマザーボード裏側で通信モジュール(?)らしきものに繋がっているので、これも外さないとディスプレイを取り外すことができません。 ただ、自分の場合はディスプレイを外した後に本体のみではWi-Fi通信ができなくなりました。 もしディスプレイを外して無線運用する予定のある方は、USBタイプのWi-Fiモジュールを購入された方がいいと思います。 メンテナンスが終わったら、元の状態に組み直します。 パームレストから伸びる3本のコネクタと、光学ドライブ裏のネジを忘れずに戻して組み上げてください。 これで今回の目的である「キーボード付きデスクトップ化」は成功しました。 もしdv7の分解に困っている方がいらっしゃったら、コメントにてご質問ください。 答えられる限りでお答えします。 ※このブログはどの記事にも「免責事項」を記述してい...

HP Pavilion dv7(2010年冬モデル)の分解①

こんばんは、今日はかねてからヒンジの破損で扱いに困っていた Pavilion dv7 の分解レポートです。 ちなみに2010年冬モデルのdv7は第1世代Core i5 460mとRadeon HD 5650を搭載する、今でも問題なく使用可能な17.3型ノートです。 しかし、排熱の問題でヒンジ部のパーツが破損してしまい、ディスプレイが傾いて開閉しづらい状況になっていました。 そこで、とりあえずディスプレイを取り外して キーボード一体型デスクトップ にしてしまおうと考えたのです。 早速分解ですが、dv7の分解にあたっては Moto E を分解した際 のように特殊なドライバーは必要ありません。 普通にセットで売っているようなプラスドライバーが中小2本あれば大丈夫です。 まずは本体裏のネジをすべて外します。 HDDやメモリにアクセスする蓋は少し外れにくいですが、ピックを使いながら丁寧にツメを外していけば開きます。 蓋が開いたら、見える範囲にあるすべてのネジを外します。 HDDもコネクタを抜いてマザーボードから取り外してください。 最後にキーボードのマークがついたネジを外し、キーボードのリリーススイッチ(写真忘れました)を動かしてキーボードを取り外します。 キーボードの端子は引き抜かずに、コネクタを起こせば外れます。dv7のマザーボードに採用されているコネクタはほとんどがこのタイプです。 次回の記事 ではパームレストを取り外します。 ちなみにディスプレイを取り外すと映像の確認には外部ディスプレイが必要なのですが、もし(自分のように)PCモニタを持っていない方はHDMIケーブルでテレビに接続することもできます。 HDMIケーブルは家電量販店で買うと高いですが、Amazonベーシックなら激安です。