スキップしてメイン コンテンツに移動

Moto Eのフロントパネル交換

今日はMotorola社のエントリーモデル、Moto E(初代)の分解&修理について、少し濃いめに書きます。

昨日のエントリーでも少し触れましたが、今月の初めに不注意でMoto Eのガラスを割ってしまいました。



購入時の価格が約17,000円だったので、どうせなら…と買い換えも検討したのですが、残念ながら小さめ格安SIMフリーリファレンス的Androidスマホが見つからなかったので、ここは勇気を出して自力修理を試みることにしました。
参考までに国内のリペアショップにも見積もりを依頼したところ、約18,000円で修理してくれるとのことでした。高いです。

余談ですが買い換えの候補はMoto G(初代)とNexus 4でした。どちらも予算オーバーで買えなかったです(Galaxy Nexusはさすがに古いので端から除外)。



前置きが長くなりましたが、ここからがMoto Eの修理レポートです。まずは部品の調達から。
新しいフロントパネルはAmazon経由で中国から輸入します。純正品ではありませんが、品質は優秀です。
Moto Eのフロントパネルはガラスと液晶が一体になっているので、今回のようにガラス割れのケースでは液晶も交換になります。 

ちなみに自分は取り付けに失敗(後述)してしまったので2枚購入しました。
関税の検査で箱を開けられたりしながら、だいたい1週間もあれば到着すると思います。



パーツが届いたら、早速Moto Eを分解します。
Moto EのネジはすべてT5×50規格のドライバーで回せますので、あらかじめ用意しておいて下さい。



Moto Eの背中をカパっと外して、隅のネジをすべて外します。
ちなみにこのネジは折れやすいので、元に戻すときは気をつけて下さい(自分はドライバー捌きが下手くそで4本折りました)。
すべてのネジ(計14本)が外れたら、バッテリーが搭載されているパネルを外します。
このパネルはツメで固定されているので、適当にピックを使ったりするといいです。

個人的に分解用のピックはティアドロップ型のミディアムがベストだと思います。
シンだと折れやすく削れやすいですし、ヘヴィだと厚みがあって隙間に入りづらかったりします。


パネルが浮いたら、バッテリーをマザボから外します。
赤黒ケーブルのコネクタを軽く上に引っ張れば外れると思います。


外れるとこんな感じ

次にディスプレイを外します。まずは映像端子を抜くところから。
このように平べったい端子を2本抜くのですが、取り付けのことも考えると映像端子のカバーは外した方がいいです。






2本の導線が抜けたら、ディスプレイからマザボを取り外せると思います。
シルバーの短いネジが3本あるので、これも外してください。

マザボからディスプレイが外れたらドライヤーの出番です。
フロントパネルを表側から加熱し、接着剤を溶かします。
ガラスが十分に熱されたら、ディスプレイの裏側を押して、フロントパネルをベリベリと剥がします。
これで分解は完了です。

写真の青い部分を押す。純正品は青じゃないけど押す場所は同じ

分解が終わったら、次は取り付けです。
新しいフロントパネルをハメる前に接着剤を塗り、ガラスを固定します。
この際、忘れずにディスプレイの導線を枠に通して下さい。



ちなみに自分はコニシさんのウルトラ多用途SUを使いましたが、同系統のボンドなら特に問題ないと思います。



ここからが今回の最難関、ディスプレイの接続です。
横幅の広い端子から先にあせらず差し込んで下さい。
自分はここでフロントパネルを1枚ダメにしてしまいました(映像端子のカバーをつけっぱなしにしていたのが敗因です)。
まっすぐ押し込むのではなく、指で左右にクイクイやるイメージで接続します。


2本の端子を取り付けたら、後はすべてのパーツを元に戻すだけです。

マザボをネジで固定し、バッテリーをマザボに接続します。
最後にバッテリーのパネルをネジで固定し、電源を入れてディスプレイの動作を確認したら修理は完了になります!






Moto Eの修理について、質問がある方はコメントを下さい。
できる範囲で答えさせていただきます。

また、Moto Gの分解については日本語の情報もそれなりにあるので、修理の際は活用してみて下さい。

コメント

このブログの人気の投稿

OneDriveで同期したいフォルダを選択する裏技

こんばんは、今日はOneDriveで同期したいフォルダを選択する裏技について書きます。 Windows10ではOneDriveがOSレベルで統合されていて、無料で15GBのオンラインストレージが利用できます。 従ってこれを活用しない手はないわけですが、残念なことにOneDriveは同期するオフラインフォルダを複数選択することができません。 そこで、複数のフォルダを自動で同期するために「robocopyコマンドを使ってOneDriveフォルダに同期したいフォルダをミラーリングしよう」というのがこの裏技です。 ミラーリング例~robocopyコマンドのバッチ化   今回は例として D:\Data\Music の FLAC フォルダだけを OneDrive\Private\Music\FLAC にミラーリングしたいと思います。 では、まず最初にrobocopyコマンドを用意します。 今回は「 robocopy "D:\Data\Music\FLAC" "C:\Users\ユーザー名\OneDrive\Private\Music\FLAC" /E /R:0 /XJD /XJF 」というコマンドを使用しますが、ミラーリング元とOneDriveフォルダのパスはそれぞれの環境に合わせて書き換えてください。 robocopyコマンドの解説は amaoto-logさんの記事 がわかりやすいので、ぜひ参考にしてください。 コマンドプロンプトからrobocopyコマンドを実行して、ファイルが正常に同期されたら成功です。 同期に使用したコマンドをテキストエディタから.bat形式で保存して、バッチファイルを作成してください。 ミラーリング例~バッチのスケジューリング バッチファイルを作成したら、次はファイルのミラーリングをスケジュールします。 まずはタスクスケジューラーを開いてください。Windows10なら「WebとWindowsを検索」ボックスにタスクスケジューラーと打ち込めば出てきます。 タスクスケジューラーが起動したら、タスクスケジュールライブラリを右クリックし、タスクの作成をクリックします。 今回は「起動時にミラーリングを実行し、以後1時間おきにミラーリングを実行する」

HP Pavilion dv7(2010年冬モデル)の分解①

こんばんは、今日はかねてからヒンジの破損で扱いに困っていた Pavilion dv7 の分解レポートです。 ちなみに2010年冬モデルのdv7は第1世代Core i5 460mとRadeon HD 5650を搭載する、今でも問題なく使用可能な17.3型ノートです。 しかし、排熱の問題でヒンジ部のパーツが破損してしまい、ディスプレイが傾いて開閉しづらい状況になっていました。 そこで、とりあえずディスプレイを取り外して キーボード一体型デスクトップ にしてしまおうと考えたのです。 早速分解ですが、dv7の分解にあたっては Moto E を分解した際 のように特殊なドライバーは必要ありません。 普通にセットで売っているようなプラスドライバーが中小2本あれば大丈夫です。 まずは本体裏のネジをすべて外します。 HDDやメモリにアクセスする蓋は少し外れにくいですが、ピックを使いながら丁寧にツメを外していけば開きます。 蓋が開いたら、見える範囲にあるすべてのネジを外します。 HDDもコネクタを抜いてマザーボードから取り外してください。 最後にキーボードのマークがついたネジを外し、キーボードのリリーススイッチ(写真忘れました)を動かしてキーボードを取り外します。 キーボードの端子は引き抜かずに、コネクタを起こせば外れます。dv7のマザーボードに採用されているコネクタはほとんどがこのタイプです。 次回の記事 ではパームレストを取り外します。 ちなみにディスプレイを取り外すと映像の確認には外部ディスプレイが必要なのですが、もし(自分のように)PCモニタを持っていない方はHDMIケーブルでテレビに接続することもできます。 HDMIケーブルは家電量販店で買うと高いですが、Amazonベーシックなら激安です。

WDP-71の分解

こんばんは、今日は「間違ってLegacy USB Supportを切ってしまったWDP-71」の分解について書きます。 分解の目的はマザーボードから直接CMOSクリアを行ってBIOSを初期化することだったのですが、残念ながらまだCMOSクリアの方法は見つけられていません。 ですが、とりあえず分解の方法は簡単だったので公開することにしました。 いつも通り分解による故障やケガには責任を負えません。…ちなみに、そもそも今回のように特殊なケースを除いてWDP-71を分解する意味はあまりないです。 普通のPCと違ってeMMCの交換もメモリの増設も(もちろんCPUの交換も)できませんので、開ける場合は修理目的になると思います。 では早速分解の手順を解説しようと思います。分解する前にMicroSDは抜いておいてください。 ちなみに使用する工具はピック1枚で十分です。 まずはMicroSDスロットにピックを差し込んで、そのまま写真右側のMicroUSBポート方向に動かしていきます。 そのままピックでツメを外しながらタブレットの外周をなぞってください。 途中でボタンが3つポロッと落ちると思います。特に音量ボタンが折れやすいので気をつけてください。 完全に裏蓋が外れるとこんな感じです。右側の茶色いシート(再貼り付け可能)をはがすとマザーボードが露出します。 これでWDP-71の分解は完了になります。ネジを外せばマザーボードの裏側にアクセスすることも可能ですが、裏側には何もないので特に裏面を確認する意味はないと思います。 ちなみにマザーボードの中央に見えているのがCPUのZ3735Fです。また、バッテリーがマザーボードに半田付けされているので、これ以上の分解には半田ゴテが必要になるものと思われます。 最後にマザーボードの写真を置いておきますので、修理を検討される際にでもご活用ください。